Blogしゃちょうのブログ

桜が満開です

2022.03.31

三月も今日で終わりですね。
進学や、就職などで、新しい場所で、新生活を始める方も多いと思います。
新天地で頑張ってください。
れっどぱーるにも新しい仲間が2人加わりました。
藤江君と、遠藤君です。
二人ともとても真面目で、この先がとても楽しみです。
れっどぱーるの近くの潤井川の河川敷の桜も今、満開です。
とても綺麗なので、是非見に来てください。
桜が綺麗なのも、短いですね。
今のうちに、春と桜を楽しんでおこうと思います。

 

 

2017年12月16日 今から5年も前のことになりますが出会いがあれば別れがあります。
私たちのことを長く応援してくれていた会社の会長さんとお別れすることになった時に書いたものです。
今でも強く心の中に残っている別れです。読んでみてください。

 

「別れの時」

 

私がれっどぱーるを立ち上げた頃からお世話になった会社の会長さんがお亡くなりになりました。
その会長さんは、妻が結婚する前に働いていた会社の社長さんで、
私達に沢山のアドバイスをしてくれたり、時には心から叱ってくれたり、若かった私達を心から応援して下さいました。

会長さんは何年か前から癌と宣告されていましたが気が強い方で、病気と正面から戦い
朝は3時に会社に出勤して、自分の仕事をこなし、8時には現場に出て従業員と一緒に仕事をしてました。

最近具合が悪いと聞いてはいたものの、仮退院の時にたまたま会社でお会いし
「まだまだ負けていられない」と自分に克を入れていました。

その時にも私達の会社の事や、苺の生育状況などを心配して頂きました。
れっどぱーるの苺の大ファンのお1人です。

「今年の苺の出来具合はどうだ?」
「もう送り先のリストを書きこんであるから苺の販売と同時にお店に持っていくよ。みんな楽しみにしてるからな。」
「今年も美味しい苺を期待してるよ。」

その時はちょっと体調がすぐれないかな?と思うくらいで、
まさかそこでの会長さんとお話しするのが最後になってしまうとは思いませんでした。
その時は、普通に苺の販売と同時にお店に来てくれるものだと思っていました。

12/15に生苺の販売を開始したのですが、開店から忙しく、その日に収穫した苺は午前中で売り切れてしまいました。

夕方会長さんの息子さんから連絡があり
「どうしても、苺を2パック何とかならない?」
「親父に食べさせたいんだ。」
と相談があり、いつもは売り切れのご案内をするのですが、
何だかその日は、無性に気になり

(会長さんにはお世話になったし、ハウスに行けば苺はあるので2パック分なら摘んでこよう。風邪でも引いたのかな?)
と軽い気持ちで支度しました。

その次の日の朝、知り合いを通して、会長さんが息を引き取ったと知りました。

私は泣き崩れました。

(まさかあの会長が・・。)

嫁と相談し、夕方に会長の自宅に行く事にしたのですが、どうしても気持ちの整理がつかず、
1日を過ごすのが辛かったです。

ようやく夕方になり会長に会いに行ったのですが、いつもより少し痩せた感じで、すやすや眠っている感じでした。

息子さんから話を聞いたのですが、会長が最後に口にしたのがれっどぱーるの苺だったそうです。
病院食は一切食べなくなっていて、ご家族の方も食べないかな?と思ったみたいでしたが、

息子さんが「れっどぱーるの苺だよ」と言ったら 目をぱっちりと開けて手を伸ばし
自分で食べてくれたそうです。

それが最後の食事になり、美味しいと喜んでくれたそうです。
私は涙が止まりませんでした。会長さんから「して頂いた事が」滝のように
溢れ出してきて、ただただ泣いていました。

私はこの事を通して、自分の職業のあり方を考えさせられました。

「人生の最後の食事に苺」

自分たちが育てた苺が誰かの最後の食事になるかもしれない。
私達の仕事も苺という命を育てる仕事だと思っています。
水を与えなければ枯れてしまうし、手をかけてやらないと美味しいものが出来ません。

農業って命と深い関わりがある仕事で、そんな農業に携わっている事に誇りを
持てるようになってきました。

自分の人生。
人の為に生きよう。
悔いの残らない人生にしようと
改めて決心しました。

これは5年前に書いた文章ですが、修正をしている今でも、涙が出てきました。
出会いがあれば別れは必ず来ます。50歳を目前に、命の大切さと儚さを感じるようになってきました。
長いと思っていた私の人生も、気付くと折り返し地点を超え、どんどんゴールに近くなっていきます。
私も必ず死にます。その時に、やり残したことや、しておけばよかったと思うことが無いように、
今の一瞬一瞬、1日1日を大切に生きていこうと思います。

死を意識して生きていくことはとても大切なことかもしれません・・・。