Blogしゃちょうのブログ

切り離しと50キロウォーク

2023.09.07

2023.9.7

皆さんこんにちは。
まだまだ暑い日が続いていますね。この暑さはいったいいつまで続くのでしょうか?
例年ですと、今頃になると、田んぼの畔に早い彼岸花を見かけるようになるのですが、
今年はまだ一本も目にしていません。
先週のブログにも書きましたが、9月の2日、3日で稲刈りが盛んにおこなわれました。
あっという間に景色が変わり、今まで黄金色の田園風景が、
稲刈りが終わり、稲株だけになってしましました。

この景色を見ると秋を感じる私です。
昔の稲刈りと言えば、稲を天日干ししてから脱穀していましたが、
今では、稲刈りと同時に、トラックで運び、稲を乾燥させます。

機械の発展は稲作農家にとって画期的だと思います。
苺でも機械化が進めば、作業が楽になっていいなと思うのですが、
苺は手作業が多く、中々機械化が進んできません。

苺の苗たちも、秋を段々と感じてきているころだと思います。
これから苺にとって大事な時期になるのですが、
その大事な時に向けて苗の窒素成分をはかり、苗の栄養状況を
把握するようにしています。

こちらの紙のようなもので、苗の肥料分を調べるのですが、
色が濃くなればなるほど肥料をたくさん含んでいることになります。
苗の成長期なら濃くても良いのですが、これから花芽分化をさせる時期になるので、
50~100の愛だくらいを目標に、肥料管理をしていきます。
これがなかなか難しいのですがね…。

 

切り離し

昨日から苗の2回目の切り離しを行っています。
この切り離しは、親苗と、子苗を繋いでいる弦(ランナー)を切る作業ですが、
この切り離しをすると子苗は、親苗から栄養を貰えなくなるため、自分の根っこで
肥料を吸って大きくならなければなりません。
人間でいうところの、出産時のへその緒を切るよなものだと思います。

この赤丸が親苗ですが、この親苗を切り、処分します。
親の役目を果たしてくれました。
切り離しをした後の状態がこちらです。

子苗だけになりました。
この子苗で苺を実らせるのです。
後約4か月後にこの苗から苺がぶら下がります。
いまの状況だと想像できませんよね。

この作業も皆でやれば早いものです。

 

E君、Tさんがツルを切り、

F君が親苗を刈り取っていきます。
昨日の一日で、約長さ1キロメートルの栽培ベットの切り離しと、
親苗の刈り取りを行いました。
今の段階では、病気もなく、良い状態だと思います。
この状態を維持し、美味しい苺を今年もならせてもらいたいです。
頼みますよ苺さん‥‥。期待しています。

苺を成らせるのは苗たちです。私たちはそのサポートをするだけです。
コツコツと手を掛け、愛情を注ぎ、苗たちに、良い環境を提供していきます。

静岡経営塾 50キロウォーク

私は、静岡経営塾という経営者が集まる勉強会に参加しています。
静岡経営塾では、会社の経営の勉強は勿論、会社作りや、良い人間関係づくりや、
人としての生き方の勉強などをしています。
その一環で、チームで力を合わせ、1つのことを成し遂げる目的で、50キロを仲間と一緒に歩く
50キロウォークに参加してきました。

9月3日 日曜日 場所:山梨県山中湖
山中湖は、約1週13キロあります。その山中湖の湖畔を4周するのが今回の課題です。
スタートは朝5時でした。
1チーム4人で、私とれっどぱーるの社員さん(Sさん、Fさん)2名と朝霧高原で酪農業を営んでいる
Sさんの4人で歩き始めました。
歩き始めたころは、薄暗くて、空気はひんやりしていて、歩いていてもとても気持ちよくスタート出来ました。
この50キロウォークには制限時間があり、午後の15時までにゴールしなければチームは失格です。
制限時間までの時間や、休憩の時間を計算したりして、歩く速さを決めて順調に歩いていきました。
この時はみんな元気で、話も弾み、このままなら楽しくゴール出来るかもしれないと考えていました。

山中湖を半周したころから明るくなり始めペースもつかめてきたように思いました。
正直、私は、この半周したころからちょっと早いなと思っていましたが、
皆のペースを乱しても悪いと思って皆についていきました。

ちょっとしたピクニック気分で思い出の写真も撮りました。
簡単に一周13キロと言っても中々道のりは長いです。


10キロほど下あたりから、何か足の裏に違和感を感じ始めました。
歩きながら、
(このまま行ったら足の裏にまめができるかもしれない。そうだもう少ししたら1週目が終わるから、
靴が合わないかもしれないから、予備のために持ってきたもう一足の靴に履き替えよう)
と思い、1週回り終えたところで靴を変えました。
靴を変えるだけなら不安があったので、両足のつま先部分にテーピングテープを巻き、2週目に突入しました。
2週目に入り、靴も変えたので、調子よく歩けると思っていたのですが、そこに落とし穴がありました。
履き替えた靴がどうも合わないのです。
足の小指のあたりと親指の付け根あたりが痛いのです。
出も仲間に迷惑を掛けれないと思いながら、歩いているのですが、その痛みが段々と大きくなってくるのです。
(この靴は合わない)
と思った時にはすでに遅く、このままいくしかありませんでした。


歩くたびに発生する痛み。
何とか痛くない歩き方を探そうと力の入れ方を工夫し歩きましたが、最初のうちはいいのですが、
長く歩いていると、また違うところが痛くなってくるのです。
それでも記念に写真を撮ろうと気を紛らわそうと思っても、痛みからは解放されることはありません。
足の痛いことを仲間にも伝えたのですが、申し訳なさの方が強くて、
話すこともしませんでした。
そんな私を仲間は気遣ってくれ声をかけてくれました。
皆に迷惑をかけているのに笑顔で励ましてくれる仲間の言葉がとてもうれしかったです。
私が足を痛めたせいで、歩くペースも遅くなってしまいましたが、みんな私に付き合ってくれ
慌てなくていいからと声をかけてくれました。
何度もリタイアしようかと思いましたが、一緒に歩いてくれる仲間のことを思ったら、
リタイアという言葉は出てきませんでした。
「ごめん。申し訳ない。」とSさんに行ったら
「大丈夫ですよ。チームですから。皆で歩きましょう。」
と声をかけてくれました。
もう自分が情けなくて情けなくて、皆のために、リタイアした方がいいのではないかと何度も考えました。
そのたびに、Sさんからのひとこと「チームですから。」の言葉が浮かんできて
(遅くても一歩一歩足を踏み出そう)と決心したものでした。

2週をやっと回り切ったところで、靴を1週目に履いていた靴に変え、テーピングテープをグルグルにまきました。
この時の心情と言えば、ここでリタイアするか、痛い足を引きずりながらでも続けるかの究極の選択を
していました。ここで私がリタイアしたら、皆もリタイアです。
テーピングを巻きながら迷っていました。
このときに思い浮かんだのが、シャクルトンのリーダーシップでした。
(こんな時シャクルトンだったらどうするだろうか?)
(リーダーとして取るべき行動は何だろう?)
(杉井さんだったらどうするだろうか?)
自問自答していました。
(膝が壊れるまで歩こう。足が完全に動かなくなるまで歩こう。それが皆に対する誠意だ。
きっとシャクルトンも、杉井さんも歩くに違いない。)と思い決心しました。
足の豆ははで、両膝はすでに曲がらなくなっていました。
でもどこまでいけるかわかりませんでしたが、一歩一歩と足を前に送り出しました。
きっと私一人だったら、この時点でリタイアしていたと思います。
仲間の力があったから動けたのだと思いました。
その後はもうやっと前に進むような状況でしたが、
Sさんが「もう少し進んだら椅子があるのでそこで休憩しましょう。」
F君は「気持ちよい風が吹いてきましたよ。」
など、私に気を使って気を紛らわしてくれました。
仲間の優しさと温かさを感じました。
皆のこうした声掛けや、気遣いがありましたが、私は約30キロ地点で杉井さんから

「もう無理だよ。」

と言われ、車に乗りました。
車で仲間の横を通り過ぎて行ったのですが、私が出来たことは車の窓を開けて
「ごめんね。あと頼むね。」
と叫ぶ事だけでした。
車の中でこみあげてくる涙。すでに歩けないと解かっていても皆で歩きたかったです。
その後私はゴール地点で皆の来るのを待つことになりました。
待っている間も、心配というか、申し訳ない気持ちの方が強かったです。
ゴールで待っている間に、続々と別のちーむがゴールに戻ってきました。
中々私のチームが戻ってきません。
そして戻ってきていないチームは私達のチームになりました。
まだかまだかと待っていると、はるか遠くに、赤いTシャツが見えてきました。
皆が戻ってきたのです。
こみあげてくる涙。
近くなってくる仲間の姿。
皆苦しそうだけど、私と目が合った瞬間に大きく手を振ってくれました。
私も待ちきれなく、足を引きずって皆の元に進んでいきました。
そして感動のゴール。思わず皆と抱き合いました。

あの感動は、今でも忘れませんし、なんて言葉で表現したらよいのかわかりません。
お互いに励まし合いながら、同じ苦しみを味わい、同じ時間を過ごし、
言葉ではない、心が通じるとはこういう事なのかなと思いました。

本当に、仲間の大切さを感じる良い経験が出来ました。
次回はしっかりと練習をしてリベンジしたいです。
そして仲間と一緒に50キロを歩ききる達成感を味わってみたいと思いました。

 

 

今日も最後まで読んでいただきありがとうございました。

富丘佐野農園株式会社 佐野真史

 

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